家づくりにおいて、土地は一度買ったらやり直しがきかない買い物です。それにもかかわらず、私は当時、土地についてほとんど何も調べませんでした。「義父の土地に建てる」という前提があったからです。
しかし家を建てた後、いろいろな土地を見るようになって初めて分かったことがたくさんあります。この記事では、これから土地を探す方が必ず確認すべきポイントを、私の実体験を交えてまとめます。

① 普段から「相場感」を養っておく
まず最初にやってほしいのが、スーモなどの不動産サイトで、普段から土地の情報を見ておくことです。
目的は「この市町村なら、この広さでいくらくらい」という相場感を身につけること。これがないと、目の前に出てきた土地が高いのか安いのか、判断のしようがありません。
相場感があれば、「この予算なら、このエリアでこれくらいの土地が狙える」という目処をつけられるようになります。逆に相場を知らないまま営業に勧められると、割高な土地でも「そういうものか」と受け入れてしまいかねません。
そして、ある程度の間取りが決まっているなら、その間取りが入る広さの土地を、あらかじめスーモで探しておくとスムーズです。土地が先か間取りが先かで言えば、私は間取りが先だと考えています(詳しくは平屋の土地選びの記事もご覧ください)。
② 良い土地が見つかったら、必ず確認する6つのこと
気になる土地が見つかったとき、価格と広さだけで判断してはいけません。次の点を必ず確認してください。
1. 周辺の景色・環境
現地に立って、周りに何があるかを自分の目で見ることが大切です。隣にどんな建物があるか、日当たりを遮るものはないか、視線が気にならないか。
意外と見落とされがちなのが「隣の敷地の木」です。実は我が家では今、近隣の家の木が伸びてきて、うちの土地にどんどん落ち葉や栗の実を落としてくるという問題が起きています。

木は年々成長します。購入時は問題なくても、数年後には枝が越境してくることがあります。しかも相手の敷地の木なので、こちらから簡単に切ることはできません。隣接地に大きな木がないか——これは必ずチェックしておきたいポイントです。
2. 用途地域
用途地域とは、その土地にどんな建物を建ててよいかを定めたルールです。建ぺい率や容積率、高さ制限などもここで決まります。
特に注意したいのが市街化調整区域です。原則として建物を建てることが制限されている区域で、条件を満たさないと家が建てられません。「安いのに売れ残っている土地」は、ここに該当していることがよくあります。
3. 地目
地目とは、その土地の登記上の種類のことです。「宅地」ならそのまま家を建てられますが、「田」「畑」「山林」などの場合は、地目変更や造成が必要になり、余計な費用と時間がかかります。

4. 前面道路の幅とセットバックの有無
土地に接している道路の幅も必ず確認してください。建築基準法では、幅4m以上の道路に2m以上接していることが原則とされています。
前面道路が4m未満の場合、セットバック(道路の中心線から2m下がった位置まで敷地を後退させること)が必要になります。つまり、買った土地の一部が実質的に使えなくなるのです。
私自身の土地はセットバックに該当しませんでしたが、家を建てた後にいろいろな土地情報を見ていて気づいたことがあります。「いい場所なのに値段が安い。なぜ売れないんだろう」と思った土地は、調べてみるとセットバックありがほとんどだったのです。市街化調整区域に当たる土地も同様でした。
安い土地には、安いなりの理由が必ずあります。セットバックが必要なら、その分だけ実際に使える面積は減ります。特に平屋を建てるなら、この差は致命的になり得ます。
5. 水害・土砂崩れなど災害のリスク
意外と見落とされがちですが、その土地が水害や土砂崩れの影響を受けないかは必ず確認しておきたいポイントです。
おすすめなのが、ホームシールドジャパンの「地番サポートマップ」です。住所を入力するだけで、その土地の状態や災害への強さが一通り分かります。

確認できるのは、たとえば次のような項目です。
- 地震時の揺れやすさ
- 液状化の可能性
- 土砂災害の可能性
- 浸水の可能性(浸水の深さ)
- 地形・地質などの地盤情報
そして、ここで平屋を検討している方に特に注意していただきたいのが「水害」です。
2階建てであれば、万が一浸水しても2階に避難したり、大事なものを上階に移したりできます。しかし平屋にはその逃げ場がありません。浸水の深さによっては、家財のすべてが被害を受けることになります。
平屋を建てるなら、浸水の可能性が低い土地を選ぶこと、あるいは基礎を高くするなどの対策を前提に計画することが欠かせません。土地の価格や広さだけでなく、こうした災害リスクまで含めて判断してください。
6. 上下水道が「込み」かどうか
これは私が実際に痛い目を見た項目です。土地の価格に上下水道の引き込み工事が含まれているかどうかを必ず確認してください。
水道管が敷地内まで引き込まれていない土地の場合、前面道路の本管から自分の敷地まで引き込む工事が必要になります。この費用は決して安くありません。
私のケースでは、上下水道の関係で30万〜40万円の追加費用が発生しました。土地代とは別に、後から請求される形です。事前に把握していなければ、資金計画が狂ってしまいます。
上下水道以外にも、造成費用、地盤改良費、擁壁の工事費など、土地には「見えない追加費用」が潜んでいます。土地代以外に何がいくらかかるのかを、契約前に必ず把握しておいてください。
③ 契約前に「本当の総額」の見積もりを取る
ハウスメーカーを探す段階でも、重要なポイントがあります。それは契約前にしっかりとした見積もりを取ることです。
具体的には、自分が付けたい設備・オプションを、あらかじめ営業さんに伝えて見積もりに入れてもらうこと。最初の見積もりは、たいてい最低限の仕様で作られています。そこに希望を足していくと、金額はどんどん膨らみます。
契約してから「これも追加、あれも追加」となると、断りづらい空気の中で予算が膨れ上がっていきます。契約前の段階で、自分の希望を全部乗せた「本当の総額」を出してもらう——これが予算オーバーを防ぐ最大の防御策です。
④ 将来の家族構成を見据えて、土地と外構を考える
最後にもう一つ。土地選びも外構計画も、今の家族構成ではなく、将来の家族構成を見据えて行ってください。
特に大きいのが車の台数です。子どもが免許を取れば1人1台増えることもありますし、来客用のスペースも必要になります。土地を選ぶ段階で、将来何台停めることになるのかを計算しておかないと、後から駐車場を増やすことはできません。
また、外構も家の打ち合わせと並行して決めていくことをおすすめします。外構を後回しにすると、予算が尽きて「フェンスは後で」となりがちです。しかしフェンスや目隠しは、プライバシーや防犯に直結する重要な要素です。私自身、外構を軽視したことを後悔しています。
まとめ|土地選びのチェックリスト
最後に、この記事の要点をチェックリストにまとめます。
- 普段からスーモ等で市町村ごとの相場感を養っておく
- 間取りをある程度決めてから、それが入る土地を探す
- 周辺の景色を現地で確認する(特に隣接地の木は要注意)
- 用途地域を確認する(市街化調整区域に注意)
- 地目を確認する(宅地以外は追加費用)
- 前面道路の幅とセットバックの有無を確認する
- 水害・土砂災害のリスクを地番サポートマップ等で確認する(平屋は特に水害に注意)
- 上下水道が込みかを確認し、追加費用を把握する(私は30〜40万円かかりました)
- 契約前に希望を全部入れた見積もりを取る
- 将来の家族構成・車の台数を見据えて土地と外構を計画する
土地は、家そのもの以上に「やり直しがきかない」買い物です。私は土地について何も調べないまま家づくりを進め、その結果このブログで書いてきたような数々の後悔を抱えることになりました。
これから土地を探す方には、ぜひこのチェックリストを使って、納得のいく判断をしていただきたいと思います。少しでも参考になれば幸いです。