「見積もりを見直しました。もう一度、話をさせてもらえませんか?」
一条工務店との打ち合わせを翌日に控え、
「よし、いよいよ本番だ」と気持ちを切り替えていた矢先、
セキスイハイムの担当者から一本の電話がかかってきました。
数時間前、こちらからははっきりとお断りをしたはずでした。
正直、その時点ではもう気持ちは一条工務店に向いていたと思います。
それでも――
「見積もりを見直しました」という言葉と、
どこか必死さを感じる声に、
私は一瞬、言葉に詰まってしまいました。
鉄骨住宅への憧れ。
一条工務店に対して、ここまで打ち合わせを進めることへの不安。
そして、一条工務店では
ここまで来ると、もう後戻りできないという事実。
頭では「一条で決まり」と分かっているのに、
心の中では何かが静かに揺れ始めていました。
この電話が、
私たちにとって二度目の、そして最後の大きな決断の始まりだったのです。
今まで検討してきたハウスメーカーの中で、
一度お断りをしたあとに
「もう一度話をしたい」と言ってきた方はいませんでした。
数ヶ月打ち合わせを重ねた営業の方であっても同じです。
もちろん、お仕事なので当然のことだと思います。
それでも私は、
気が付くと住宅展示場に引き返していました。
心のどこかでは
「この人と家づくりをしてみたい」
そう思っていたのかもしれません。
改めて見せてもらった見積もりは、
一条工務店とほとんど変わらない価格でした。
それでいて建坪はセキスイハイムの方が大きく、
何よりも魅力的だったのが「地盤改良費」が定額になっていたことです。
「地盤改良がいくら掛かっても、一律この価格で構いません」
今まで、地盤改良費という
不確定要素にここまで踏み込んだ
ハウスメーカーはありませんでした。
契約前に詳細な見積もりを出さない一条工務店だからこそ、
この条件はより魅力的に感じましたし、
建坪に不安を感じていた妻にとっても、
広くできるという点は大きな安心材料でした。
さらに、
・鉄骨住宅への憧れ
・一条工務店に対するネガティブな情報
これらが重なり、
セキスイハイムの条件は
今思えば出来過ぎなくらいの「神条件」に見えてしまいました。
そして
「今日決めなければいけない」というプレッシャーが、
時間が経つにつれて強くなっていき、
ついに私は――
「セキスイハイムにします」
そう口にしてしまうのでした。
今振り返ると、
別にその日に決める必要はありませんでした。
一条工務店に打ち合わせ日の変更をお願いし、
もう一度冷静に考えることもできたはずです。
どちらのメーカーが良い・悪いという話ではなく、
冷静さを欠いた自分の判断こそが、
一番の失敗だったのだと思います。
こうして、
私たちはセキスイハイムで
家を建てることになったのでした。
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