妻の実家の土地に家を建てた結果|家を建てる前に感じた違和感⑤ 〜「本当にこの家でいいのか?」という不安と、大和ハウスの誘惑〜

「ありがとうございます。早速、打ち合わせを始めましょうと言いたいところなのですが、工場の生産能力に限度があり、1ヶ月の着工数が決まっています。打ち合わせは早くても2ヶ月後になります。」

久しぶりに話した一条工務店の担当者から返ってきたのは、予想外の言葉でした。 「2ヶ月か……長いな」

土地の問題がようやく一段落し、これからは家づくりに専念できる。そう思ってアクセルを踏もうとした私たちにとって、それはあまりに手痛い出鼻をくじかれ方でした。

忍び寄る「一条工務店への不信感」

最初は「2ヶ月なんてすぐだよね」と妻と話していました。 しかし、人間は不思議なもので、1日、1週間と空白の時間が過ぎていくにつれ、心の隙間に不安が入り込んできます。

「本当にこのメーカーでいいのか?」 「もっと良いメーカーがあるんじゃないか?」

不安になると、ついやってしまうのが「エゴサーチ」です。夜な夜なスマホを握りしめては、一条工務店の悪い評判ばかりを検索してしまい、あれほど魅力的に見えていた「家は性能」という言葉が、次第に霞んで見えるようになっていきました。

SUUMOで見つけた、もう一つの可能性

そんな悶々とした日々の中、妻からSUUMO(スーモ)というアプリの存在を教わりました。 どうやら妻は、もし実家の土地が結局使えなかった場合に備えて、密かに情報を集めていたようです。

「へえ、こんなに載ってるんだ……」

妻から教わったそのアプリを、私も試しに覗いてみました。 するとそこには、建売や中古住宅が数多く掲載されていました。

私たちが家に求めていたのは、妻が「間取り」。私は「耐震等級3」と「メンテナンス性」でした。 当時は「耐震等級3」を満たす物件はまだ少なく、条件に合うものはなかなか見つかりませんでした。

それでも執念深く検索を続けていたとき、私の目に、ある物件が留まりました。 すべてを程よく満たし、立地も悪くない。そして予算内。 それが、大和ハウスの建売物件でした。

鉄骨への憧れと、逃げ出したかった本音

大和ハウスといえば、頑丈でデザイン性も高い鉄骨住宅。実は私は、木造よりも鉄骨に少し憧れを持っていました。「予算内で買えるなら……」そんな気持ちが芽生えたのは正直なところです。

「まだ打ち合わせまで2ヶ月もあるし」 自分にそう言い訳をして、妻を誘って一度見に行くことにしました。

実際の建物は、色使いに無頓着な私でも「これはオシャレだな」と感じるほど洗練されていました。室内を見て、妻も「間取りも理想的!」と好印象。

頭の中では、こんな考えがぐるぐると巡っていました。 「建売なら、もうこれ以上土地の問題で悩んだり、打ち合わせで喧嘩したりしなくて済む」 「ここに住めば、実家の真横に住まなくていい。離れて暮らせば、揉めた時の嫌な一面を見ずに済むかもしれない」

実家の土地という「呪縛」から逃げ出したい本音が、私を揺さぶっていました。

運命の分岐点

一通り説明を受けたあと、営業担当者から「いかがでしょう?」と尋ねられました。 そこで私は、丁寧な対応への罪悪感から、つい余計な一言を口にしてしまいます。

「とても魅力的です。ただ、実は一条工務店と仮契約をしていて、土地もすでにあるんです」

担当者の目が光りました。 「土地があるのであれば、当社でもその土地に合わせて同じ間取りで見積もりを出しましょう」

この瞬間、建売でサクッと終わらせるはずだった話が、再び「注文住宅」という険しい道へと引き戻されました。 もしここで「一度考えさせてください」と伝えていれば、もしかすると何かが変わっていたのかもしれません。今振り返れば、ここが大きな分岐点でした。

結局、その後に進んだ大和ハウスの注文住宅プランは、驚くほどの予算オーバーとなり、話は破談しました。やはり高級メーカー。注文住宅となると、簡単に手が届く価格ではありませんでした。

夢破れ、振り出しに戻った私たち。 しかしこの直後、私たちの家づくりを決定づける「リユースハイム」という、また新たな選択肢が浮上することになるのです。

▶ 次の記事はこちら
妻の実家の土地に家を建てた結果|家を建てる前に感じた違和感⑥―心が揺れ動いた2度目の選択―


タイトルとURLをコピーしました